テレビをつけると、とあるスポーツコーチが涙を流しながら心の苦痛を訴えていた。
どうやら、『モラルハラスメント』を受けていたようだ。
人と関わって生活をしていく限り、この様に大きな話しとして取り上げられなくても、世界中様々な場面で『ハラスメント』というものが日常的に起こっているんだろうとは思う。
大なり小なり、人との関わり合いの中で「困ったな」と感じた事それこそが、ひょっとすっれば何かの『ハラスメント』なのかもしれない。
そう考えると、こういった『ハラスメント』問題は随分と身近にあるように思える。
実はワタシも例外になく、この類いの問題で困っている。
「相手の言い分は良く分かるけど、どうしてもその期待に応える事が出来ない時もある」
ワタシの場合きっかけは、ただこれだけの事だった。
自分の思い通りにいかずに涙を流され、それを見る度にそれに応えてあげることが出来ない自分を、ワタシは日々責め続けている。
もちろん、今日も同様に自分を責めた。
隠さず全て素直に言います。
ワタシが受けているのは、『天使ハラスメント』です。
略して『天ハラ』
いつも仕事に行く前、寂しそうな表情で見つめてきてはワタシを困らせる。
「分かった。分かったから、そんな可愛い目で見つめないでくれ。それ、『天ハラ』ですよ」
こうなると、ワタシはもう仕事の事なんか頭から抜けてしまってる。
「今日は早く行って早く帰ってくるわ!」
朝、ツマに向かって言ったこの言葉が、『天ハラ』によって行動を拒まれる。
布団の上でゴロゴロとしながら、時間を忘れてひかりと戯れるワタシ。
そして、いつもの様に耳に飛び込んでくるツマのひと言。
「もうこんな時間やけど大丈夫と?」
気が付けば昼過ぎ。
「やばい!」
大急ぎで準備して家を出ようとするが、玄関先まで見送りに来てくれるツマに抱かれたひかりが、ここでも再度仕掛けてくる『天ハラ』
手に持っていた自転車の鍵をもう一度元の場所に戻し、ワタシは吸い込まれる様にひかりを抱っこした。
玄関先でまた時間を忘れてキャッキャして遊んでしまった。
いや、『天ハラ』されてしまった。
スマホで時間を確認して現実に戻り、ワタシは自転車にまたがる。
11月も下旬に差し掛かり、外の気温も随分と下がって、自転車移動には辛い季節が近づいてきた。
そんな中、少しでも時間を取り戻そうと必死に立ち漕ぎで自転車を走らせているその最中に、さっきまでの自分の甘さを後悔する。
幸せなんだけど、この幸せに困らされる。
全く嫌じゃないから、嫌じゃないからすぐに受け入れてしまうからこそ、
『天使ハラスメント』
恐るべし。
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