最近ツマとよく話しをするのが、「つむぎもひかりも大きくなったね」という会話。
見た目の大きさはもちろん、性格も随分と成長とともに変化しているように思える。
つむぎは生まれてくる前から面白い子だった。
産婦人科のエコー検査でなかなか性別や表情を見せてくれずに、毎回後ろ姿や後頭部ばかりを見せられ続けた中、ようやく先生かから「今日は顔が見えるね」と言われた日が来た。
診察室にいたツマとワタシ、先生と看護師さんも「ようやくの」思いで、黙ってモニターに注目すると、モニターに大きく映ったつむぎはツマのお腹の中で大きなあくびをしていた。
「なんとのん気な!」
この映像を見て診察室は大笑い。
このエコー動画のデータをもらって帰り、家でも何度笑った事か。
つむぎはこの時の印象のまま、度々ツマとワタシを笑わせてくれながら大きくなった。
このつむぎとは逆に、ひかりはすぐに性別も表情も教えてくれたし、性格は大人しくてか弱い印象。
いつも大騒ぎしてるお姉ちゃんを黙って微笑みながらじっと見ている。
そんな構図が当たり前の我が家の光景だった。
光景だった。
“だった”。
つむぎは相変わらず食欲旺盛で体は順調に大きくなって、元気いっぱいなのはそのままだが、ひかりが関わる事になると一歩引いて『お姉ちゃん』を見せるようになった。
その、一歩引いたつむぎのスペースに、一歩と言わず二、三歩踏み込んで来たのが、あの大人しい性格とばかり思っていたひかりだった。
相変わらず口数は少ない。(つむぎはこの頃から、言葉にならない言葉を大声で叫んでいた)
だが意思がハッキリとしていて、自己主張が激しい。
これだけ聞けば、成長の過程で言ったらそんなもんだろうと思えるのだが、「やめなさい」とう言葉に嬉しそうに笑いながら反応し、まるで怒られているのを面白がっているかのように「やめなさい」に向かって進み続ける。
悪ふざけをして怒られて、床を這いつくばりながらニヤッと笑って振り返るその表情が、ドキッとするほどワタシに見えるから申し訳ない。
だから、つむぎもひかりもその表情で悪ふざけをしてツマに注意されている時は、ワタシも一緒に怒られている気分になる。
すまん。
とにかく、つむぎの食欲とひかりの激しさが日に日に増している。
今日は早く仕事が切り上げれたから、ツマとムスメたちがワタシの仕事場まで迎えに来てくれた。
車に乗り込むとつむぎが「今日のご飯はコロッケよ」と話してくれた。
〈ここまで来る途中に寄った買い物で、そんな話しをしたんだろう〉
そう思いながら車を家の方向へ走らせている途中、「今日はうどん食べて帰ろうか?」とつむぎ。
「あれ?コロッケじゃなかった?」とツマに尋ねると、「どっちでも大丈夫よ」との返答だったから、近所のうどん屋へ。
ツマとつむぎが隣同士に座り、向かい側にワタシとひかりが座った。
細かく切ればうどんも食べれらるひかりとは、ここからは体力勝負。
食べたいけど動き回りたい、自由気ままな1歳手前の0歳児。
ひかりに一口食べさせて口元拭きながらワタシもサッと食べて。
その繰り返し。
「ごちそうさま」
そう言った頃、お腹は確かに満腹だけど、一体何を食べたか思い出せないくらいのバタバタ感。
『味の感想は忘れたけど、お腹は満たされているから、確かに何かは食べた。』
幼いムスメたちを連れての外食後の感想は、決まってこれだ。
「いやー、ひかりは本当ちょっと前から考えられんくらい元気な性格になったね。つむぎが大人しくなった様にも感じる」
ツマと笑いながら店を出た。
店を出たその直後「帰ってコロッケ食べる?」と、つむぎ。
更にその後に立ち寄ったスーパーでツマが野菜を選んでいると、「今日のご飯は何作ると?」と。
もう苦笑いするしかなかった。
ちょっと前までどこでもお構いなしで騒がしかったのが、少しずつ「お姉ちゃん」になっているのか、一歩引くところは引きながらも、相変わらず食欲だけはしっかりしているつむぎと、ちょっと前まで大人しかったのが、立派に自己主張をして暴れ回るひかり。
「親の直感は当たるよね」と言っていたツマとワタシの直感は、少しずつ予想から外れ始めているのかもしれない。
「ムスメよ、これからどう育ってくんだ?」
ここから先、それも楽しみながら見届けよう。
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