休み明けの保育園は布団のシーツを入れるところから始まる。
つむぎは一緒にシーツ入れをするのが好きみたいで、保育園に行く度に「今日はお布団ある?」と聞いてくる。
「今日はないよ」
「今日はないよ」
この返答が続き、いよいよ休み明け。
「今日はあるよ」
そう言うと、つむぎは嬉しそうに自転車の後ろに乗った。
保育園に着くと、先生のお話しが始まっていて同じクラスの園児は教室の真ん中に集まって先生の方を向いて座っていた。
毎朝教室のドアを開ける前に「大きな声で挨拶するよ。今日はパパの方が大きいかな?つむぎかな?」と言ったやり取りをする。
するとつむぎは元気に「つむ!」と答える。
これで教室に入る心の準備が出来た。
「よーし、なら開けるよ。せーの…」
「おはようございます!」
ここから毎朝つむぎの保育園での1日が始まる。
つむぎは明るくて面白い性格をしているが、保育園では殻に閉じこもり言葉数が少ない。
少ないというか、ほとんど喋らない。
だから、少しでも「いつも通り」が出せるキッカケとしてワタシはこれを続けている。
今は笑顔で迎えてくれるが、普段喋らないつむぎがいきなり教室に入ってくると大声で「おはようございます!」と言うから、最初の方は先生もびっくりしていた。
今朝は教室に入る前、ドア越しに先生と目が合ったのでワタシは会釈をし、いつも通りつむぎと朝のやり取りをした後、勢いよく入室。
「おはようございます!」
つむぎの大声が教室に響いた。
その瞬間、先生の愛情たっぷりのスーパーファインプレー。
「皆んな後ろを向いてください!つむちゃんに、おはようございます!」
すると、教室にいた園児たちも「おはようございます!」と、先生に続いた。
何という愛と感動に包まれた朝。
ワタシは先生に言葉には表せられない感謝の気持ちを込めて頭を下げた。
つむぎも嬉しさを隠しきれず、照れながらはにかんでいる。
「急いで準備して、つむも皆んなのところに行っておいで」
そう言うと、タオルに水筒、パジャマを定位置に置き、いよいよお楽しみの布団のシーツ入れ。
ここで問題がひとつあって、このシーツ入れの時に、必ずつむぎは布団に寝転んでお腹を出し、ペシペシとお腹を叩く。
そして、「写真撮って」と言う。
今日は皆んな見てるし流石にしないだろうと思ったが、目をやると布団に横になりお腹を出しているつむぎがいた。
(これは前に教室に誰もいない時に撮ったものです)
「ペシペシッ。ペシペシッ。」
教室に響くお腹を叩く音。
再度、普段のつむぎは殻に閉じこもりほとんど喋らない。
そんなつむぎに驚き、こっちを見ている園児たち。
「つむちゃん…」
苦笑いの先生。
下を向くワタシ。
そして、笑顔でお腹を叩き続けるつむぎ。
無理やり布団を押入れに入れて、「すいません、よろしくお願いします」
また、ワタシは先生に頭を下げて教室を後にした。
あそこまで皆んなの前で出来るのに、それでも殻に閉じこもってしまう理由は一体何なか、頭の中がぐちゃぐちゃになりながら自転車をこいで帰宅。
帰宅後はツマと、ひかりのアレルギー検査の結果と、つむぎが以前かかった溶連菌の完治後の尿検査の結果を聞きに小児科へ。
また注射を打たれると思って、診察室に入ったとたん泣き出すひかり。
検査結果は、ふたりとも問題なし。
昨夜頭をぶつけたところも見てもらったが、これも問題なさそう。
傷が治るまでは、もう少し様子見。
とにかく検査結果が何もなくて良かった。
その後、ワタシは安心して仕事へ。
夜、「ただいま」と玄関を開けると、ツマとムスメたちが「おかえり」と笑顔で出迎えてくれる。
「おかえり」って幸せな言葉だ。
ムスメたちが寝る時間の前に帰って来といて、「もうそろそろ寝る時間よ」と言うのも少し気が重たかったから、寝る時間をちょっと過ぎるくらいまで寝室で遊んだ。
最近はまっている遊びは、紙コップをケーキに見立てて誕生日会をする事。
こういったところは、遊び方がだんだん女の子になってきた。
保育園だろうが家の中だろうが、自分らしくいられる場所があればそれでいい。
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