『つむぎが明日学校に行くのが嫌なんだって』
昨日夜勤へ行く前のツマにこう言われた。
話しを聞いてみると行きなくない理由は2つあって
1つは毎週金曜日のお昼休みに行われているドッジボールが苦手。
そしてもう1つは今習っている図工の授業が上手くできないから行きたくないらしい。
ドッジボールに関してはワタシも球技が苦手だから気持ちは分かるしまあこういった遊びがある程度に参加すればいいと思う。
でも図工に関してはワタシもモノづくりを仕事にさせてもらっている立場として持論をつむぎに投げかけてみた。
つむぎが嫌がっているは『まどからこんにちは』という図工の授業。
上の写真のように紙を貼り合わせて上の紙を窓のように切って下の紙から何かが『こんにちは』するというもの。
『自信がないまま行くよりも明日の授業の前に家で1回やってみようか?』
ということで夜つむぎと一緒に予習してみることにした。
作る前から難しそうに考えているつむぎにまずはこう話した。
『つむ、図工は国語とか算数とかとは違って答えもないし間違えもないとよ。
でももし○と×の評価をつけるとしたら楽しんで作ったかどうか。
上手に作れたら○で上手にできなかったら×っていうわけじゃない。
楽しんで作った作品は全部○。でも楽しんでなかったら×かもね』
こう言うと難しそうな顔をしていたつむぎの表情が少し明るくなってきた。
ワタシは目の前に置いてあったきよいちが保育園から持ち帰ってきた紙にグチャグチャっと描かれた絵を持って話しを続けた。
絵というよりもグチャグチャと描かれただけの線。
『これは上手な絵だと思う?』
ワタシが聞くとつむぎは首を横に振った。
『これは教科書に載ってるような上手な絵じゃないけど先生からは”よくできました”って言ってもらっているのはなんでか分かる?きよいちが楽しんで描いたけんよ。”楽しかった!”って言って作ったものは全部○とよ。やけん上手に作ろうとはせんで楽しんで作りなさい』
色々な技術も進化して上手な作品なんてどこにでも溢れている。
でも楽しんで作った作品っていうのはその人の個性がでる。
仕事ならある程度決まったものを作らなきゃいけないこともあるけどこれは図工の授業。
周りのクラスメイトと自分を比較して難しく考え過ぎてのびのびと楽しく作る気持ちを忘れないで欲しい。
これがモノづくりに対してのワタシの持論。
こう話すとつむぎは気持ちが楽になったように画用紙を切り始めた。
そして出来上がったのが上の写真の作品。
『まどからこんにちはしてるのは人だけとは限らんよ。ここも自由に作ってごらん』
こう言うと本当色々なものが『こんにちは』してくれる作品に仕上がった。
寝る前に夜勤中のツマに皆んなでおやすみのボイスメッセージを送る時
『ママ、明日の図工は楽しめそう』
つむぎ自ら選んだ言葉でこう話していた。
嬉しいね。
そして今日学校から帰ってきたつむぎは笑顔で『楽しかった!』と。
良かった。
国語や算数みたいに答えがあるものなら『こうしなきゃいけない』があるけど図工のように表現の時間は『こうしなきゃいけない』にとらわれないでほしい。
トマトが水色だっていい。
りんごが紫色だっていい。
いちごが茶色だっていい。
そう思ったならそれでいい。
この自由で楽しく表現できるのがモノづくりだ。
隣の子と違っていい。
教科書通りじゃないくていい。
楽しんで作った作品は全部○だよ。
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