「あそこに行きたい!」
「ん〜、そこはちょっと人が多いかな」
「じゃあ、あそこは?」
「そこは今は閉まってる…」
コロナウイルスの影響で、こんな会話も日常的になりつつある。
この、『自粛モード全開』な状況の中でも、『子どもの好奇心』までは自粛できない。
ちょうど時計が正午を回った頃、ひかりは昼寝の時間で眠気が襲っていたので、ひかりはツマに任せてワタシはつむぎと散歩に出た。
つむぎが2歳の頃に連れて行っていた近く歩道橋に登り、
「ここで上からこうやって車見よったの覚えとう?」
「うん、覚えとう」
そんな会話をしながら、しばらく歩道橋下を通過していく車を見ていた。
「つむ、あんまりあちこちは行けんけど、つむのしたい事言ってごらん」
こんな状況の中でも、出来る限りの「したい!」はやらせてあげたい。
「このままお散歩して”春日公園行”きたい!」
つむぎは元気よく答えた。
春日公園とは、家から約2km離れた公園。
今日つむぎが抱いた好奇心は、『2km先の公園まで散歩』だった。
恐らく、行きはなんとかなるだろう。
だが、帰りはどうだ?
きっと疲れて寝るぞ。
つむぎは現在、体重約20kg。
帰りは抱っこして帰ってくる事を考えると、ちょっと刺激的な散歩になりそうだ。
一瞬躊躇したが、ここは行くしかない。
ギュッと手を握りしめ、ゆっくりと公園へ向かい歩き始めた。
途中、4月から転園する保育園の前を通り、
「4月からここに通うけど楽しみ?」と聞くと、
「楽しみ!」と元気な返事が聞けた。
他にも、通り過ぎる人に元気に挨拶をする姿や、手をパタパタさせて「つむ、鳥さんが好きやけん飛んで鳥さんと遊びたい」と言う健気な姿を見れた道中、こんな姿を見れるチャンスだったにも関わらず、帰りの事を考えて一瞬躊躇した自分を説教したくなった。
線路沿いを歩いていると、「電車を見たい!」と言ったので立ち止まり、「何色の電車がくるかな?」と言いながらしばらく電車を眺めた。
これも、つむぎが2歳の頃にワタシとよくしていた事。
近所の踏切まで歩き、近くのコンビニでつむぎは牛乳、ワタシはアイスコーヒーを買って、それを飲みながらじっと電車を見ていた。
なんだか懐かしくなる散歩を経て、公園に到着。
公園に着き、つむぎが一番最初に選んだのは『腹筋台』
4歳児が公園に着いてまず初めに選ぶ遊具としては、なかなかのセンス。
それから色々と遊んだ後、「砂場で遊びたい!」と言いだしたが、完全な手ぶら。
「いいけど、遊ぶ道具はないよ?」
ワタシのこの言葉に、
「ないなら友達に”一緒に遊ぼ?”って言えばいいでしょ!」
完全論破。
見事、話しかけた友だちと一緒に遊ばせてもらっていた。
しかも、話しかけた子の名前も『つむぎちゃん』
しばらく仲良く遊んでもらって、友たちの『つむぎちゃん』が他の所に遊びに行きたがっていたから、
「そろそろ片付けて返すよ」とワタシが言うと、
「待って、確かにこれには”つむぎ”って書いてあるよ?つむのよ?」と言って、再び論破に試みていたが、そこは却下。
「確かに」の一言が少し引っかかりながら、キレイに洗って大きな声で「ありがとうございました!」を伝えて公園終了。
また、約2kmを歩いて帰った。
眠らずによく頑張った。
家に着く少し前、何だかワタシの方が我慢出来ずに、結局つむぎを抱っこして帰った。
スマホの調子が悪く、途中から電源が切れて連絡がとれなくなったツマには迷惑をかけたが、「したい!」を思いきりさせてあげれた、いい日曜日になった。
▼ ▼ ▼ コチラもご覧ください ▼ ▼ ▼
【papalife パパライフ ブログ パパが子育てを楽しむ】