福岡。

週末は雨でスタート。

つむぎは毎週土曜日の知育教室『キッズアカデミー』を、

いつも楽しそうに通っている。

「嫌がったらやめよう」

ツマとそう決めて進めた習い事を、毎週楽しんで通ってくれているのは素直に嬉しい。

「今日も楽しんでおいで!」

そう声をかけ家を出た。

雨の為、マンションのエレベーター近くでツマとムスメを待たせ、さっと車を取りに行くワタシ。

「雨に濡れちゃう〜!」

なんてキャッキャ言いながら車に乗せ出発。

ツマとムスメを待機させ、自分だけ雨で濡れてる感じに、

〈パパ感ある〜!〉と心で叫んだ。

出発してすぐに、習い事のカバンを忘れているのに気付いた。

「カバンがない〜!」と泣くムスメ。

「あ、忘れてた!」と焦るツマ。

『大丈夫、まだ間に合う』とクールに言い放ち、家へ引き返すワタシ。

ハンドルを家の方向へグイッと曲げた時に再度、

〈パパ感ある〜!〉と心で叫んだ。

再びエレベーター近くに車を寄せ、ツマがカバンを取りに行くの待つ。

「まったく、仕方ねぇな…。」

まだパパ感に酔うワタシ。

カバンを持ち車に乗り込むツマは、

「間に合うかな?」と焦っている。

ここで再び、『大丈夫、まだ間に合う』とクールに決めてみせる。

〈行くぜ!〉

そう心の中で言い放ち、ハンドルを思い切り左に切ったその瞬間、

『ガリガリッ、ガリガリガリ〜ッ』

駐車場によくある鉄のポールで、車を思い切り削ってしまった。

削るというか、ヘコませるというか、とにかくやってしまった。

〈行くぜ!〉

の気持ちでアクセルを踏んだ分、車は見るも無残。

状況が分からずに固まる助手席のムスメ。

後ろの席で心配がるツマ。

ハンドルをプルプルと握り、さっきまでの心の威勢がなくなったワタシ。

頭の中が真っ白になった。

そこからしばらく記憶が飛んで、ムスメの教室終わり、

先生から聞かせてもらう今日1日の説明の中にムスメの「集中力」の話があった。

〈先生、ワタシもこの教室に通えば運転時の集中力は伸びますか?〉

3歳児に混ざって学びたくなるくらいの、”やってしまった感。”を引きずるワタシ。

「修理に出せば大丈夫、落ち込む時間がもったない。」

ツマはそう言ってくれる。

ありがとう。そうだ。とりあえず忘れよう。

そう言い聞かせて迎えた夜に、つむぎが今まで出来なかった「トイレでうんち」をした。

「出来なかった事が出来た」この喜びはすごい。

「出来ていた事が出来なかった」のワタシとは大違い。

ムスメの「出来た」が、しつこく引きずるワタシのモヤモヤを消してくれた。

トイレのうんちを見ながら、

「アイスクリームみたいね。でも、うんち食べたらおかしいね。」

と言いながらキレイスッキリうんちを流したムスメに、

ワタシの心のモヤモヤも一緒に流された気がした。

子どもの「出来た」で心が救われることを経験出来るのも、親の特権なのかも。

ムスメは前に進んだ。

“ワタシも気持ちを切り替えよう!”

そう心に決めた時に、ムスメはパンツにうんちを漏らした。

「え?」

まだ前に進んでなかった。

そして、「さっきは出来たでしょ!」

そう強く言えない自分もいた。

ムスメよ、一緒に成長していこう。

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サノパパ
ご覧いただきありがとうございます。 福岡より、ツマとムスメとムスコとワタシの、毎日『予定通りではない』日常を綴っています。子育ての楽しさを共感していただけたら嬉しいです。 長女 : つむぎ 次女 : ひかり 長男 : きよいち 三女 : つきか - パパはタノシイ -