保育園という場所に力を借りていい部分と、

寄りかかりすぎてはいけない部分の線引きは、夫婦で話してきているつもりだ。

その線引きを曖昧にして、

「保育園では教えてあげてくれないんですか?」

そんな恥ずかしい質問なんか出来る訳もない。

そして、「ご家庭では教えていないのですか?」

逆にこう質問された時の恥ずかしさも容易に予想が出来る。

そうなる前に、「家で教えれる事はそっちから優先させよう。」

そう判断し今日は保育園を休ませ、

つむぎを『精神と時の部屋』に入れた。

厳密には、『トイレ』という名の『精神と時の部屋』に入れた。

つむぎはずっとうんちをする時だけ、トイレを怖がってパンツにしてしまう。

ツマが保育園で同じクラスの子どもに、「トイレ怖い?」と尋ねたところ、

「怖くない!」と言ってトイレでうんちをしているらしい。

これは家で【出来るキッカケ】を作ってあげないとこの子が可哀想。

【出来るキッカケ】さえあれば後は慣れていく。

そう思った。

「怖くない。パパもママもいるから怖くない。」

そう言い聞かせ、来るべく瞬間に心を構えていると、

「うえぇ〜ん」

ひかりが泣いた。

様子を見に行くと、何やら臭う。

「お姉ちゃん、わたしも頑張ったよ。」

涙ながらにそう伝えたかったのか、

一足先に、ひかりは自分のフィールドでうんちをクリアした。

次はつむぎの番。

しばらくして、ソワソワし始めた様子をツマもワタシも見逃さず、

トイレ、いや、『精神と時の部屋』に誘導。

あの手この手でエールを送り、

「1人で出来る」が設定したゴールの為、

「出たら呼んでね。」と言い残し、ここからしばらくは別室で待機。

10月のディズニー行きが決まってから、

「トイレでうんち出来るようになったらミッキーに会えるよ。」と、

度々言っていたのが心に引っかかっていたようで、

「ミッキーに会える…ミッキーに会える…ミッキーに会える…」

こんな呪文がしばらく聞こえてきた中、

「でたーーーー!!」

遂にこの時が来た。

急いで確認しに行くツマとワタシ。

自慢げなムスメの表情。

「コンニチワ」とトイレから顔を出すうんち。

「バンザーイッ!!!」

おしりを拭いてトイレから出てくるつむぎを、ツマとワタシは拍手で迎えた。

「やった!やった!ミッキーに会える!」

おしり丸出しで飛んで喜ぶその姿に、感動すらしてしまった。

『精神と時の部屋』から戻ると、

ひかりは安堵の表情を浮かべ眠っていた。

家族一丸となって、今日は大きな一歩を進んだ。

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サノパパ
ご覧いただきありがとうございます。 福岡より、ツマとムスメとムスコとワタシの、毎日『予定通りではない』日常を綴っています。子育ての楽しさを共感していただけたら嬉しいです。 長女 : つむぎ 次女 : ひかり 長男 : きよいち - パパはタノシイ -