いつも通りの起床時間にワタシが目を覚ますと、
いつもより早い時間に目を覚ましていたつむぎとひかりが、
消えている無音のテレビの前で寄り添う様に何かをしていた。
一方的につむぎが話し掛けることはあっても、もちろん会話はない。
それぞれ別々の事をしているんだが、
一緒に遊んでいる様にも見える。
ムスメたちだけに分かる、何かをしていた。
微笑ましくも、仲間に入れないもどかしさを感じながらその様子をしばらく眺めた。
ツマは不規則に訪れる授乳時間で寝不足の為、まだ眠っている。
疲れて寝ようとしても、いつひかりが泣く分からない状況で気を張って寝るのは本当に大変な事だろう。
ミルクを飲まないひかりが、「お腹すいた!」と泣けば、
夜中でも朝方でも起きて授乳してくれるツマが、今のムスメの命を明日に繋げてくれている。
ワタシがどう背伸びしても出来ない事をし続けてくれる事に、毎日感謝しかない。
ツマを起こさないようにゆっくり寝室から出て、ムスメたちのところへ。
そろそろ退屈しているかな?と思い、テレビを付けると、
思ったより音量が大きかった。
「パパ!音がうるさいよ!ママがまだ寝てるでしょ!」
つむぎに怒られた。
〈こんな事言える様になったんだ〉という思いと、
〈この子なりにママへの感謝があるんだろう〉という思いで嬉しくなった。
「つむは優しいね」
そう言って頭をなでると、つむぎは嬉しそうに笑った。
視線を下ろすとひかりが元気にコロコロと転がっている。
朝から胸がいっぱいになるひととき。
コロコロと転がるひかりは、そのままコロコロと転がって、
テレビのリモコンにぶつかった。
その衝撃で、テレビの画面はほのぼのとしていたEテレから、小難しいニュース番組へと変わった。
その瞬間、さっきまで「音がうるさい!ママが寝てるでしょ!」と言っていたのが嘘の様に、
「ひー!かー!りー!」と、大声で怒りをあらわにした。
そしてその後少しして、ツマが起きてしまうというズッコケそうな展開で1日がスタート。
外を見ると天気は雨。
「雨かぁ。」と声を漏らすワタシの隣で、
「今日は長靴で行くー!傘持って行くー!」と嬉しそうなつむぎ。
こう言った、大人になるにつれて少しずつ無くなりそうになっていた感覚は見習って取り戻したい。
今日は仕事のスケジュール的に余裕があったので、
早めにつむぎを保育園に迎えに行き、家族皆んなで夕飯の買い物へ。
夕方6時には夕飯を食べ始める、余裕のある時間の過ごし方。
その後は絵本を読んだり、テレビのバラエティー番組で笑ったり。
ゆっくり時間が流れた。
やはり人生を満たしてくれるのは、一緒に居たいと思う相手と、意味のある時間を過ごす事。
一緒に居たくない相手と、意味のない時間を過ごすほど、取り返しのつかないものはない。
時間に余裕が出来ると、心に余裕が出来る。
忙しくせかせかと時間を過ごすだけではもったいない。
一緒に居たいと思う相手が、目の前で笑っていてくれているかどうか。
ワタシの中で、生き方や時間の使い方に迷った時の答えは全てそこにある。
ただただ流される様には生きない。
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