金曜日。
保育園まで送ったその別れ際、少しずつ溜まった1週間分の寂しさが、つむぎの涙になって溢れ出てしまった。
最近は別れ際に涙する事はめっきり減っていたけど、久々に泣いた。
何度見ても見慣れる事がない表情だ。
更に、涙するムスメを背に保育園を去らなくてはいけない訳で、その帰り道の心の複雑さは言葉にできない。
分かってくれ。
涙させる為に行かせてるんじゃないんだ。
今週は週の始まりから、つむぎとひとつ「お楽しみ」を作った。
それは、『金曜日の夜はお疲れさまでポッキーを食べよう』
いつだって出来そうな事だが、普段は食べさせていないので(食べ過ぎるから)、こんなちょっとした事が『楽しみ』になる。
夕飯の時からつむぎはワクワクを隠しきれていない。
誰よりも早く食べ終わり、「ポッキー食べよう!」と元気な声で言ってきた。
この、『ポッキータイム』では、ワタシはハイボール、つむぎは牛乳を用意する。
ところが牛乳がない事に気づき、急いでワタシは近所のスーパーへ。
帰宅後、これで準備万端。
ポッキーとポッキーをぶつけて「乾杯!」と言い、2人で美味しく食べた。
結局、あれこれと長く話す事はしなかったが、「美味しい!」と笑顔で食べるつむぎを見れて安心した。
朝は涙で別れたから、夜は笑顔で眠ってくれて良かった。
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