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子育て

父親保育士体験を終えて。

今年の6月から参加希望を表明していた『父親保育士体験』

今回で3回目。

過去2回は参加者枠に選ばれず、11月になった今回ようやく参加することができた。

朝は誰よりも早く起き、ピシッとシャワーを浴びて、寝癖とヒゲを整えて張り切って行ってきました。

 

結論から言うと

 

本当に、本当に参加できて良かった。

 

『今回の保育士体験の流れ』

・9:30分〜 モンテッソーリ活動

・10:30分〜 5歳児空手教室

・11:30分〜 給食

・12:45分〜13:00 お昼寝で終了

 

朝のモンテッソーリ活動は、教室に置かれている数々の知育道具を使って、園児たちそれぞれが自由にやりたいように取り組んでいた。

以前通っていた保育園の『みんなで和気あいあい』という雰囲気とは違って、『個』での活動を尊重しているイメージ。

もちろん、友だち同士楽しく遊びながらの子もいたが、ほとんどは自分でやりたい事を選んでそれに取り組むといった感じ。

そのため、『やさられてる』感じは誰からも感じず、みんな自主的にやっているので顔がイキイキしていた印象。

つむぎも、次から次に道具を持ってきては取り組んでを繰り返していた。

 

〈なるほど、いつもこうやって時間を過ごしているのか〉

 

この朝の活動中は、園児たちの集中の妨げにならないよう会話は控えめに。

先生たちも同様にほとんど会話はせず、園児たちが自分から分からないことを尋ねてきたらそれに答える感じ。

どこまでも『自主性』を大切にしていた。

 

子どもたちをここの保育園に通わせたいと思った理由も、この教育方針。

ただただ自由に遊ばせている訳ではなく、園児たちが真剣になって取り組める環境が教室内にはたくさん揃っていた。

 

『はい自由に遊んでどうぞ!』

つむぎはこうやって放り出されると、他の子みたいに自ら友だちとワイワイ遊べるタイプではない。

ただ

『この中からやりたい事を自由に選んで遊んでどうぞ!』

そう選択肢を与えてもらえると、その中からやりたい事を見つけて熱心に取り組むことは得意なタイプ。

だから今日活動を近くで見れて、改めてこの保育園に通わせることが出来て良かったと心底思えた。

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朝の活動後の空手教室は5歳児が対象なので、ここではつむぎと別行動。

ワタシは園児たちと一緒に空手を習いながら、園庭で遊ぶつむぎの姿を目で追っていた。

空手教室では、子どもたちが元気いっぱいで楽しい時間を過ごせた。

すると…

 

「せっかくお父さんたちが来ているんで、誰か前に…」

明らかに強そうな空手の先生がこう言って父親たちを見渡したから、ワタシは自然に目をそらすと…

 

『1番体が大きいから』

 

この理由で先生は迷わずワタシを指名。

ドキドキしながらワタシは前に出て実験台に。

いつもこうだ。

手を上げてでも参加したいことには引きが弱いが、こういった時だけワタシは引きが強い。

おそらくここが今日1番緊張した瞬間。

実験内容は『体の芯をしっかり保てば押されても倒れない』とのこと。

 

「へ〜、そうなんですか!」

 

とは決してならない!

こんな展開聞いてない!

見た目から絶対強い先生!

こぶしが分厚い!

ドキドキしながら先生の前に立つワタシ。

「え〜、まずはこのままだと耐えることはできません。いきますよ〜」

ワタシの手をドンッ!と押す先生。

だから強い!

だからこぶしが分厚い!

園児たちの前で先生に飛ばされて後ろにフラフラするワタシ。

〈は…恥ずかしい…でも…つむぎがいなかっただけ救いか…〉

続ける先生。

「え〜、これがこうやって足に重点を置いて体をしっかりと支えれば、後ろにふらつくことはないです。いきますよ〜」

言われたようにはやってるものの、飛ばされない自信が全くないまま再度ワタシの手をドンッ!と押す先生。

先生の手加減もあって、その場にしっかり立っていられたワタシ。

「お〜!」と湧く園児。

無茶苦茶ドキドキしたけど、後々「空手の時すごかった!」と園児から言われたからこれも貴重な経験になった。

来年からはつむぎもこの空手教室が始まるから、その頃もまた参加したいな。

 

空手教室が終わると給食の時間。

つむぎの隣に小さな机と小さなイスを準備していただいていて、ワタシはそこで一緒に給食を食べた。

『机小さい〜!』

園児たちにそう言われて笑われながら食べる給食の時間も楽しかった。

あの時、別の教室ではひかりも同じものを食べていたはず。

そう思うとなんだか不思議な気分がした。

 

給食が終わると絵本の時間。

お父さんたちも各自絵本を持参するように言われていたので、ワタシが持って行ったのはこの1冊。

つむぎが2歳の頃にワタシが描いてプレゼントした絵本。

そのことをしっかりと説明してから、ワタシは園児たちの前で読み始めた。

数年前につむぎにプレゼントした自作の絵本を、数年後につむぎのクラスメイトの前で読めるなんて。

本当に幸せだった。

絵本を読みながらワタシの目に映る、見たことのない絵本に興味津々のクラスメイトの表情も、ちょっぴり得意気なつむぎの表情も、どの表情もとても幸せな瞬間だった。

 

絵本の時間が終わるとお昼寝の時間。

ここからはもう帰ってもいいし、お昼寝をする子どもの寝かしつけを手伝ってもいいと言われたので、当然参加。

布団に横になるつむぎをトントンと叩いて寝かしつけていたが、いつもはこの場にいないはずの大人がいると他の園児たちが眠らずに話しかけてくる状況になってしまったので、迷惑がかかる前に退散。

 

こうして、念願だったワタシの父親保育士体験は終了。

帰り道を歩いていると、やり切った満足感よりも『終わってしまった』という寂しさがこみ上げた。

 

最初は今回の体験を通して、「保育士の大変さまでも身をもって知ることができるかな」なんて生意気なことを思っていたけど、実際はそれどころではなかった。

ただただ保育園や保育士の方々への感謝の気持ちが溢れるばかり。

『保育士体験』として行ったはずだったが、無意識にもワタシは完全に『つむぎのパパ』として参加していたようで、感謝で頭が下がる思いで保育園を後にした。

 

本当に、本当に参加できて良かった。

いい経験をさせてもらえました。

ありがとうございました。

 

『つむぎちゃんパパ』

『つむぎちゃんのお父さん』

こうやって呼んでもらえる小さなお友だちがたくさんできたのも、ワタシの中では大切な大切な宝物。

 

『パパなんしようと?』

今これを書いている隣でつむぎが話しかけてきた。

いつかこれを読んでもらえる日がきた時、幼い日のつむぎはこうして同じ教室でパパと同じ思い出を共有した日があったことを知って欲しい。

それが、パパがパパでいる喜びです。

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サノパパ
ご覧いただきありがとうございます。 福岡より、ツマとムスメとムスコとワタシの、毎日『予定通りではない』日常を綴っています。子育ての楽しさを共感していただけたら嬉しいです。 長女 : つむぎ 次女 : ひかり 長男 : きよいち - パパはタノシイ -
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