「おやすみ」
つむぎはそう言って、ひかりが待つ寝室へ向かうところまではいつも通りだった。
いつもと違うのは、そこから寝静まるはずが、
何やら声が聞こえてくる。
ツマと寝室に耳を傾けると、
「も〜う、早く寝なさい。起きれなくなっちゃうよ?」
つむぎがひかりに向かって声をかけている。
「皆んな寝てるよ?ね?声を出さないで静かにしてよ、も〜う。」
ひかりは寝ようとしていたし、何より、静かににしていたのに、
約5分くらいずっと言われ続けていた。
最近のつむぎはよく、
「コミュニケーション力が前よりも高くなった」と言われる。
目には見えて、耳にも聞こえてはくるけど、それを自分ではどう表現すれば分からなかった事が、
少しずつ出来るようになってきた。
ひかりへ語りかけているこの言葉は想像するに、
保育園でお昼寝する時の、先生のマネをしている。
「みんな」や「声を出さない」などは、家では使わない言葉だ。
ひかりも黙って聞いていた様子で、
ツマとワタシも笑みを浮かべながら、静かになるまでそっと聞き耳を立てていた。
つむぎの表現力の成長への喜びや微笑ましさはもちろんだが、
たくさんの園児たちを見てくださっている、
保育園の先生の奮闘の様子が少し伝わって、
感謝が増した。
いつもありがとうございます。
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