『あら〜、ニコニコしてよく笑う子ね〜』
つむぎもひかりも共通して、よく言ってもらえる言葉。
ムッと真顔だった人も、途端に表情を崩しニコニコと笑い返してくれる、
子どもや赤ちゃんの「笑顔」が持つ、何とも不思議な力には、
幾度も感心させられてきた。
こうやってふたり揃ってよく笑うのは、
単純にそういう性格なんだろうとばかり思っていた。
そんなある日、
「これだけよく笑うのは、おうちでよく笑いかけてもらっている証拠ですね〜。」
そう言ってもらえた何気ないひと言が、ムスメたちへの接し方にすごく自信が持てた。
持って生まれた部分の性格は、もちろんあるんだろうけど、
それと同じくらい、いや、それ以上に、
親が注いだ「愛情」によって形成される性格の部分の方が、大部分を占めるのだと実感した。
黙っていてもお腹は空くし、喉も渇くし、眠たくもなる。
そしてこれらは、誰に教わらなくても自発的に訴える事が出来る感情。
言葉がまだない赤ちゃんでさえ、泣いて伝えようとする。
だが、受けてきた「愛情」や、向けられてきた「笑顔」に関しては、
自分自身にその経験がないと、誰かにそれを表現したいと思った時に、
すごく戸惑ってしまう事になるんじゃないかと、
子を育てる為の環境の大切さを改めて感じた。
「すぐに大きな環境の変化を与える事は出来なくても、
もっと、もっとムスメたちの笑顔を引き出すことは、今すぐに出来る。」
そう思い、張り切ったワタシは、
鏡の付いたオモチャを、寝転んでただ握っているだけのひかりに近づいた。
〈楽しませてやる!〉
この一心だった。
「ひかり、このオモチャはこやって遊ぶとよ。」
しばらくの間、ワタシはそのオモチャを手にし、
思いつく限りの遊び方を披露した。
「ここを持ったらパカッと開くね〜、ここを押したら音もなるね〜!」
楽しんでもらう為、笑顔を引き出す為、更にワタシはおどけてみせた。
ひかりからオモチャを借りて、どれくらい経っただろう。
ムスメの為に一生懸命な自分、それが気分良かった。
その「やってる自分」にほろ酔いなワタシは、
得意気に、オモチャの鏡越しにひかりを見た。
調子に乗りすぎた。
やってる自分に酔いすぎた。
忘れる事が出来そうにないムスメの真顔が、ワタシの心に刻まれた。
明日からはお盆休み。
この反省を糧に、たくさんの笑顔を引き出せる様、
調子に乗りすぎない程度に、一緒に楽しもう。
すまん。
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